『官知論』現代語訳

 これは『日本思想体系 蓮如・一向一揆』(笠原一男・井上鋭夫 校注  岩波書店 1972年)所収の「官知論」を現代語訳したものです。
『官知論』は、長享2(1488)年に加賀守護・冨樫政親が加賀一向一揆によって滅ぼされた、高尾城合戦について記したものです。
それほど長くないわりに、加賀一向一揆序盤のハイライトとも言うべき、高尾城合戦について詳細に書かれています。

ただ軍記物の常として、誇張の他、史実と矛盾する箇所も散見されるので、ご注意下さい。
例えば高尾城の描写では、いかにも険阻な深山の趣にしていますけれど、実際は確かに北加賀の平野を見渡せるものの、それほど高い山ではないですし、言うほど険阻でもありません。
また、日付等も他史料と前後していたりして、注意が必要です。
なお、文中の人名等は、下記のように底本使用のものをできるだけ使用しています。
 例 冨樫→富樫  山川三河守→山河三河守

刊行本(日本思想体系本)は漢字カナ交じり文で、補注もしっかりしていますので、興味のある方は、そちらをご参照下さい。


 


BACK


Copyright:2017 by mitsuaki hayashi -All Rights Reserved-
contents & HTML:yoshitsuna hatakeyama