義綱奮戦記〜混乱の能登〜
−あとがき−

 ふぅ。オリジナル小説、執筆からおよそ10 ヶ月以上かけてなんとか完成させることが出来ました。思えばHP開設当初から義綱を主人公にした小説を書きたいと思っていましたが、コンテンツの充実に忙しく、なかなか着手する事が出来ませんでした。最初の構想ではこんな長編にするつもりは無かったのですが、歴史的事実を混ぜながら、十分過ぎるほど義綱の活躍を入れたらこのような長編になってしまいました(笑)しかも、大まかな構想自体は浮かぶのですが、細部の表現を考えるとなると結構大変で、HPにアップしてからも何回も校正を繰り返していました。また、オリジナル小説を書くにあたって能登畠山氏の知識のみならず、戦国全体の知識(当時の時代背景)や旧暦と季節の関係など歴史そのものの知識も必要で思いの他てこずりました。ですから、一応の完成は見たものの、今後も細部の修正等はあると思います。
 畠山家当主の中でも義綱の記録は多数残っているとはいうものの、後北条氏等に比べれば史料が少ないのはいうまでもありません。ですから、この小説が義綱の本当の姿を表しているかどうかはわかりません。しかし、歴史でもなかなかスポットを浴びない能登畠山氏について、この小説を読んで少しでも興味を持って頂ければ私がこの小説を書いた意味があったと嬉しく思います。最後になりますが、長編小説ゆえ途中で挫折しそうになった時などもありましたが、閲覧者の皆様のエールのおかげで完成させることが出来ました。この場を借りて御礼を申し上げます。

目次へ戻る

平成十二年三月十七日
畠山匠作源義綱(花押)

−加筆−

 時は流れて平成29(2017)年。小説を完成させてから17年の時が流れました。小説を完成させた後からちょくちょくと時代背景の考証をやりなおしたり、エピソードを追加したり、文言を訂正したり。そしてこの17年で歴史小説や大河ドラマなどを見ていると、やはりちょっとしたエピソードを追加したくなります。2016(平成28)年のNHK大河ドラマの「真田丸」や2017(平成29)年のNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」などを見ると、もちろん史実から大きく離れてしまうのは御法度だが、その行間をちょっとしたエピソードで補完するのは歴史小説としてありなのではなかろうか、と思ってしまいます。そう思って長谷川信春との「档の襖絵」などのフィクションを入れてみました。また、番外編の「義慶奮戦記」とコラボして多角的な視点で小説を描いてみました。こういうのも作者ならではの楽しさなのでしょう。それが読んでくれる人に伝わるかどうかはわかりませんが、熱い想いを感じてくださればありがたく思います。これからも少しずつ小説に手を加えていくことはあるかと思います。生涯にわたって小説を完成させていく所存です。もし一度読まれた方も、十年経ってまた読んでいただければ嬉しく思います。

平成廿九年八月廿二日
畠山匠作源義綱(花押)


小説を読んだ感想をぜひお聞かせ下さい!下記メールアドレスまで
Copyright:2017 by yoshitsuna hatakeyama -All Rights Reserved-
contents & HTML:yoshitsuna hatakeyama<nanaoline@gmail.com>