冨樫氏のゲームDATA特集

注意:冨樫氏の「冨」の字については、ゲームでの表記に合わせて、「冨」と「富」を使い分けています
作品は発売年順で並んでいます。


「天下統一T」
機種:パソコン 発売元:システムソフト 発売年:1989年

武将名 身分 年齢 軍事 政治 兵力 鉄砲 俸禄 忠誠
富樫晴貞 当主 32 10 −− −− 小松城
富樫泰俊 −− 41 小松城

☆義綱批評
 「信長の野望」シリーズに冨樫氏が登場するのはもっとずっと後になっての事。しかし「天下統一」というゲームにはすでに登場しています。ただ、ゲームバランスなのか、このゲームはマイナー大名(能登畠山などを含む)ではクリアがかなりの難関なゲーム。冨樫氏ではほとんどクリア不可能です。冨樫氏は二人合わせて兵力15ですが、同じ国内の一向一揆勢力は兵力50。とんでもない兵力差。しかし、この頃の実態を表しているのかもしれません。ただゲームと史実が違うのは、「加賀守護冨樫氏」という家柄を忖度して一向一揆が理由もなしに滅亡させには来ない・・・という事がない。1ターン目にして即刻マイナー大名は滅亡の憂き目に。まあ史実をやったり再現すると、ゲームも「もっさり」してしまいますもんね・・・。それにしても、冨樫氏の能力値の扱いが最低級です・・・。居城が小松城ってのもね・・・。ゲーム容量の都合なのか、この当時にまだ野々市館が知られていなかったのか・・・。天下統一のYouTubeで「富樫氏でクリア」する猛者がいました。その難しさたるや・・・。プレイヤーに拍手ものです。


「天下統一V」
(参考『天下統一V完全攻略ガイド』)

機種:パソコン
発売元:システムソフト
発売年:2001年
天下統一3
武将名 レベル 軍事 統率 知謀 政治 登場年
富樫晴貞 50 20 20 30 1531
富樫晴友 45 20 20 20 1558
富樫輝光 40 20 30 25 1563

☆義綱批評
 いち早く「冨樫氏」をゲーム化させることに貢献した「天下統一」シリーズ!。しかし今回のシリーズでは冨樫の武将達は存在するが、小勢力扱いの為プレーヤとして選択は出来ないの残念。唯一の救いは当主として冨樫晴貞の登場は一般的だが、晴友・輝光の登場は初めてである点。しかし、やはりプレイヤー選択ができるようにして欲しかった。おそらくあまりのプレイ難易度にほとんど挑戦する人がいなかったのだろうか。


「天下布武」 (情報提供者:巣鴨介殿)
機種:メガドライブ−CD 発売元:ゲームアーツ 発売年:1991年

シナリオ1「群雄割拠(1555年)」 加賀・大聖寺城
武将名 地位 game上生没年 軍事 政治 魅力
富樫泰俊 大名 1511-1574
富樫晴貞 重臣 1519-1570
富樫泰春 重臣 1555-1575 18 13 未登場
※泰春は1575年に登場

 いよいよコンシューマゲームに冨樫氏が登場。システムが天下統一とほどんど同じようなので、「天下統一」シリーズを参考につくったために登場したのでしょう。富樫氏プレイをした人で、天下統一を達成した時に「涙が出た」とレビューを書いている方がいました。それほど難易度が高いのでしょう。
 ゲームの史実再現度と考えると、冨樫氏の拠点が大聖寺城にいるのかというのはゲームの容量でしょうか。しかし、富樫泰俊が大名なのは何故でしょう。1536年に本願寺宛に代替の挨拶状を送っていることからも、冨樫家当主は晴貞であると思います。この後、「信長の野望 嵐世紀」でシリーズ初登場する冨樫も「富樫泰俊」。泰俊は最後越前に庇護されて反抗したので有名なのでしょうか?
 推察するに冨樫氏がゲームになかなか登場できないのは、晩年の冨樫家では富樫一門以外に武将が知られてないからでしょう。1552(天文21)年に「本折治部少輔」という人物が冨樫氏の家臣として見えるのですが、これが唯一の名前の知られる家臣で、しかも実名不詳。同じような問題点は信長の野望シリーズでは蝦夷の大名として登場する蠣崎氏にもあてはまります。登場当初は、大名本人しか武将がいないため、攻め込んでも本国を取られるという始末。同じ事冨樫氏でもおこってしまうのでしょう。
 そして、それを解決するために行ったのであろうというの「富樫泰春」という人物の登場。泰俊・晴貞と比してもかなり能力値が良いが、おそらく架空の人物。家臣不足を解消するためなのでしょう。ならば本折氏で架空の名前にしてほしいと思いますが・・・。


「信長の野望 嵐世紀」
(情報提供者:倶梨伽羅殿)
機種:プレイステーション2
発売元:コーエー
発売年:2002年
嵐世紀
武将名 game上の生年 政治 統率 知謀 野望 特技 兵種
富樫泰俊 1511(-1574) 45 48 38 58 訓練 槍・鉄砲

★ゲームで掲載されている富樫泰俊の「列伝」★
 加賀能登の国人。泰俊は実際は加賀守護で、加賀野々市城主。一向一揆の攻撃を受け、越前金津城主・溝江長逸を頼るが同城も攻撃を受けて敗北、自害した。

☆義綱批評
 「信長の野望シリーズ」嵐世紀にして冨樫氏初登場!ただし、「大名」としての登場でも「武将」としての登場でもなく「加賀国人」という諸勢力扱いです。それでも初登場としては嬉しいし、何より諸勢力を取り込んで「富樫泰俊」を武将として仕官させることも可能です。そして跡継ぎにすれば富樫大名プレイも可能!ただし、その国人の中心人物が稙泰や晴貞でなくて泰俊というのは少々疑問。信長の野望の舞台である期間はほとんど晴貞が大名として君臨していました。その期間1536年〜1570年。もうひとつ、泰俊の列伝に「加賀守護」と書いてありますが、史実でその形跡はありません。むしろ晴貞すら「加賀守護」に任命されたか微妙なほどなのです。能力値はマイナー武将に対する能力値デフレが厳しい「嵐世紀」にしてはそこそこ良い方です。隣国の能登の大名として登場する「畠山義綱」より数値が良いので、私的にはとても悲しいですが・・。


「信長の野望 蒼天録」
(情報提供者:戦武堂殿)
機種:プレイステーション2
発売元:コーエー
発売年:2003年

※蒼天録における冨樫氏はPK版のみの登場です。
蒼天録
武将名 game上の生年 政治 統率 知略 野心 義理 特技 策戦 兵種 重視 備考
富樫稙泰 1474 51 62 53 61 50 農業 焙烙・挑発 騎馬 無し PK版
富樫晴貞 1516 19 37 31 31 22 商業 収拾・迎撃 鉄砲 名声 PK版

☆義綱批評
 ついに・・・ついに・・・「信長の野望シリーズ」初として武将としての冨樫氏の登場!といっても・・・PK版のみですが。この「蒼天録」はとにかく武将の登場数が多く、マイナー大名や武将にとってとても「暖かみのあるシリーズ」となっています。そのため、冨樫氏晩年の当主稙泰・晴貞が初登場となりました。シナリオ開始年が1495年ということを考えると、冨樫泰高が登場してもよいと思うのですが・・・。武将の寿命を考えるとあまり出す意味を感じなかったのかしれませんね。
 稙泰の能力値は意外と言うか結構高めに評価されていますね。「嵐世紀」で登場した泰俊より一回り上の能力値です。その一方で、晴貞の能力値はだいぶ低く評価されています。特に政治面での評価が低いですが、あまり政治的な行動が知られないためでしょうか。晩年の冨樫氏を統率した能力はもう少し高めに評価されても良いと思います。とにかく、次回作信長の野望では、レギュラー版にて冨樫氏が登場してももらいたいと思います。Let's冨樫プレー!


「戦極姫(せんごくひめ)〜戦乱の世に焔立つ〜(情報提供者:Rusalka殿)
機種:パソコン 発売元:unicorn-a 発売年:2008年

☆富樫家
武将名 統率 智謀 俸禄 忠誠
富樫晴貞 当主

★Rusalka様批評
 天下統一シリーズなどSLGで知られるシステムソフトの子会社であるシステムソフト・アルファーのアダルトゲーム開発ブランドunicorn-a・げーせん18製作の18歳未満購入禁止SLG
システムソフト・アルファーの『天下統一 ADVANCE』のシステムを流用し、そこに18禁要素を取り入れた作品とのこと。
 開発陣は本家・天下統一の冨樫氏の扱いを知っててネタにして作ったのではないかというぐらい酷い。初期兵力は2500人と多いものの周りの寺社独立勢力合計10000人ほどに包囲されている上に、晴貞本人の能力が低いために戦ではまず勝てない。また、冨樫氏の加賀の支配率が低いために徴兵できない、内政コマンド実行不可(当主はできない)。本作では降雪(外征不可)・疫病(兵力減少)・武将の寿命・野戦で討ち死にがないため『復刻版 天下統一』より過酷な状況であり冨樫氏の運命は風前の灯火である。
☆義綱批評
 富樫氏でプレーできるのは嬉しいですが、18禁ゲームでは…。


「信長の野望 天道」
機種:パソコン
発売元:コーエー
発売年:2010年

※天道における冨樫氏はPK版のみの登場です。
天道PK
武将名 政治 統率 知略 武勇 義理 戦法 能力適性
足軽 騎馬 鉄砲 兵器
富樫晴貞 60 50 42 61 50 斉射之一

☆義綱批評
 マイナー大名や武将にとても暖かみのあるシリーズとして有名な「信長の野望シリーズ」蒼天録で冨樫氏が登場しましたが、それ以来の冨樫氏の登場。といってもやはりPK版のみですが…。冨樫氏晩年の当主でおなじみの晴貞の登場です。前作で晴貞の政治値は19だったので、それが一気に60と大成長。政治値以外も改善され、普通に使える武将になりました。弓が得意とされていますが、冨樫氏当主は歴代馬の絵が得意なので、騎馬が得意にすれば史実っぽくなったようにも思えます。


「戦国Spirits」
(情報提供者:巣鴨介殿)
機種:ニンテンドーDS
発売元:タスケ
発売年:2010年

能力値は全てマスクデータ
★シナリオ
シナリオ1「群雄割拠」1557年(※1)
シナリオ2「魔王誕生」1570年(※1)
シナリオ3「後継者戦争」1582年
シナリオ4「夢幻」1555年(オリジナルシナリオ)
※1:両シナリオには外伝として、
大名が多少入れ替わったシナリオがある。
戦国Spirits
 
武将名 所属 身分 年齢 俸禄 兵数 鉄砲 作戦 戦闘 政治 人望 skill
富樫晴貞 加賀 大名 壮年 18 2000 130  
富樫泰俊 加賀 家臣 老年 0.1 1500 100  
※富樫家の登場はシナリオ1の外伝「群雄割拠」のみ登場。

☆義綱批評
 「不如帰」の後継ゲームであり、武将公募などを通じて歴史ファンの心をつかんだ作品である。冨樫は登場ならず…と思いきや。一度ゲームをプレイしたあとでできる「外伝」シナリオで登場。このゲームは歳をとると能力値が衰えるようにできているらしく、泰俊の能力値は散々。その反動のためか大名である晴貞の能力値が結構良い。武将が亡くなると架空の子孫が登場するが、それなら架空の名前で冨樫家臣の「本折氏」を登場させて欲しかった。

「戦ノ国〜もののふ絵巻〜(情報提供者:匿名希望殿)
機種:パソコン 発売元:Si-phon 発売年:2010年(ver1.5は2011年)
★ver1.53、1550年開始シナリオ 
加賀国・石高35万石 初期治安度5% 実質石高=石高×治安度

☆富樫家(年齢はシナリオ開始時のもの)
武将名 身分 年齢 魅力 知力 武威 初期兵力
富樫晴貞 当主 56 1000
富樫泰俊 家臣 58 400

★匿名希望様情報
 魅力、知力、武威は1〜10の10段階表示ちなみに、ver1.00では富樫晴貞の魅力・知力・武威がオール1だったそうです。
☆義綱批評
 富樫氏でプレーできるとは言え、この年齢でこの能力では天下統一は果てしなく遠いかもしれませんね…情報ありがとうございました。


「創造」−信長の野望14作目−
発売年月日:2013年12月
シナリオ1=1551年
シナリオ2=1560年
シナリオ3=1567
シナリオ4=1570年
シナリオ5=1575年
シナリオ6=1582年
シナリオ7=1582年
シナリオ8=1582年
シナリオ9=1615年
創造

●武将の能力値
武将名 政治 統率 武勇 知略 主義 士道 必要忠誠 戦法 特性
富樫晴貞 58 53 60 45 保守 撹乱  

☆義綱批評
 ついに富樫晴貞がPK版(パワーアップキット版)ではなく通常版から登場しました。ただ残念ながら富樫家はなく、シナリオ1〜4までの全シナリオで浪人として登場です。天道から能力値が高くなっており、結構使える武将になっています。加賀の城の名前をPK版にて「富樫館」に改名し、そこに住まわしてあげたいです。


「大志」−信長の野望15作目−
発売年月日:2017年11月
シナリオ1=1545年3月
シナリオ2=1554年7月
シナリオ3=1560年4月
シナリオ4=1567年8月
シナリオ5=1577年9月
シナリオ6=1582年1月
シナリオ7=1615年7月
シナリオ8=1548年12月
シナリオ9=1565年9月
シナリオ10=1570年6月
シナリオ11=1582年6月
シナリオ12=1615年8月
大志

●武将の能力値
武将名 内政 統率 武勇 知略 外政 野心 個性 戦法 作戦 PK
富樫晴貞 57 52 58 47  51 攻城心得 突撃 全軍突撃  

☆義綱批評
 2作連続で富樫晴貞は通常版からの登場となりました。武将として少しメジャーになってきたようです。ただ残念ながら富樫家はなく、シナリオ1〜4までの全シナリオで浪人として登場です。創造からの能力値はほとんど変わっておらず、そこそこ使える武将ではあります。掲示板によくお越しになってくださる冨樫家好きな巣鴨介様とよく話をするのは、冨樫を大名としても一代で終わってしまう。という話にいつもなります。できれば、晴貞の息子である晴友(生き残りって越中小杉氏の祖となります)を「富樫晴友」として登場させて欲しいなと思います。ゲームの時期の冨樫家臣は実名がわからないので、家臣の登場に望みがない以上、身内が登場できればと思います。そしてこれは期待すべきではないかもしれませんが、晴貞より長生きした兄の「冨樫泰俊」の登場があれば・・・。


☆お願い!
 冨樫氏が出ているゲームのDATAの情報を知っている方は、ぜひ教えて下さい!!ご連絡は畠山義綱宛<y-hatakeyama@goo.jp>まで、よろしくお願い申し上げます。

BACK


Copyright:2020 by yoshitsuna hatakeyama -All Rights Reserved-
contents & HTML:yoshitsuna hatakeyama