情報は2011年9月現在

大森城
(福島県福島市)
大森城

 2011年9月10日(土)〜9月11日(日)に歴史友達の武藤舜秀様と、福島に旅行に行ってきました。東日本大震災からの復興途上にあり、原発問題を抱える福島県。その復興支援の一助になればとも思いました。「其の4」の今回は、福島市で訪れた大森城跡、福島県立図書館、福島県歴史資料館を紹介します。


 まずはこちら。
大森城
 大森城跡です。現在は「大森城山公園」として整備されています。大森城がいつ誰の手によって築かれたのかは公園の看板からうかがい知ることはできませんでした。しかし、1542(天文11)年には伊達稙宗と晴宗との争乱の時には大森城が巻き込まれたといいます。福島市は福島県でも宮城県よりにあるので、伊達市の勢力範囲なんですね。


大森城
 大森城の本丸を囲む空堀(空濠)がありました。説明版によると深さ4m幅6mとかなり大きなものだったようですが、残念ながら公園整備とともに埋め戻され往年の様子を見るべくもありません。また、コンクリートの橋が架かっており戦国の雰囲気を損ないます。


大森城
 大森城本丸跡に来ました…ですが説明版だけで何にもありません。確かに広い郭らしきものは感じますが、キャンプ場の炊事場があったり、コンロがあったりして雰囲気が感じられません。


大森城
 大森城の先には櫓がありました。おお〜復元された櫓かぁ…。
大森城
 「この建物は時代考証により復元したものではありません」との注意書きが…。「なんじゃそりゃ〜!単なる櫓風の建物かよ〜。だったらそんなもん作るな〜。」と武藤様と文句しきり。しかも入ってみたら櫓風建物には落書きだらけ…。雰囲気をさらに損ないます。
大森城
 ここは、二の丸の北端らしいです。さらに先に北館あとがあるみたいです。また城域を囲む水堀もあるみたいですね。
大森城
 櫓風建物からよく福島市の景色が見えます。が、戦国的雰囲気があまりないので、ちょっとがっかりしました。



さてさて次は福島県立図書館に資料探しです。
福島県立図書館
 ガラス張りの素敵な建物です。しかもかなりの大きさ。これはいろんな資料があるんだろうなと楽しみでした。しかし、中に入ると閲覧室は閉鎖状態…。
義綱「中には入れないんですか?」
職員「震災で閲覧室の天井が全部落ちてしまい危険な状況です。復旧するまで来年3月くらいまで解放を見送っています。」
義綱「本は見れないんですか?」
職員「パソコンで検索して請求していただければ職員がとってきますので。」

とちょっとがっかり。中に入って自分の好きなものを探すのが本好きなんですが…震災だから仕方ないですね…。利用者の中にはその利用方法に抗議している方もいました…。お目当ての二本松畠山関連の本もありコピーもして満足満足。一緒に来ている武藤様は、専門が南東北だけにかなりの資料をコピーしています。私は明け方の2時に起きているので眠気がピーク。図書館ロビーで仮眠。そういえば、武藤様は運転していないにも関わらず起きていてくださっています。きっと運転者に配慮してくれているのかなって思うと有難かったです。きっと武藤様の眠たかったことでしょう。


福島県立図書館
 図書館をでて駐車場に戻ろうとしたとき、芝生の前に看板があることに気が付きました。「この付近の芝生の放射線量は概ね1.7マイクロシーベルトとなっておりますが、ご利用にあたっては十分ご注意願います。」って書いてあります。そういえば、会津の鶴ヶ城では子どもが普通に城の公園で遊んでいましたが、この図書館前の芝生には人が一人もいません。本当に東電の原発事故は酷いことをしてくれるものだな…と改めて怒りがこみ上げてきます。


 まだ時間は4時前。そこで、福島市内にある「福島県歴史資料館」に行くことにしました。
福島県歴史資料館
 会津若松市に県立博物館があったから、こちらの資料館はそれほど期待しないでおり、当初は訪問予定に入っていなかったほどです。企画展として明治歴史を取り上げておりあまりそちらには興味がありませんでしたが、2階に行くとびっくり。
福島県歴史資料館
 ずら〜と並んでいるのは福島県の自治体史。他にも地元で発行されているような郷土史雑誌もありました。こちらは手にとって眺めることができるので、私も二本松畠山氏関連で、『本宮町史』をコピーさせてもらいました。武藤様は職員の方と東北歴史で意気投合している様子で(私は東北歴史にはまだまだ知識が浅いのでついていけず)、明日行くための梁川城の見どころを教えてもらいました。詳しくは梁川城の項に書きますが、これが実は大きな収穫でした。


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